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【擬人カレシ】ミケの日常(小説)

オオカミとかイヌというより・・・? 【2】

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ゆうまが再び目を覚ますと真っ白の見慣れない部屋の中でベッドに寝かされていた。

ふとみると側には不安そうに今にも泣きそうなミケの顔が目に入ってきた。
いつもクールな性格でそんな顔をしないというのに。
状況が読めなくてゆうまは声をかけた。
「・・・・・・ミケ・・・・・・?」
「ゆうま!?」
驚いた顔をしたかと思ったらそのまま、寝てるゆうまにだきついて、暫くそのままでいた。
「ん?どうした?ミケ?」
ミケが泣いてるのが微かにわかる。
あのなかなか涙を見せないミケが?ゆうまは心配になった。
「・・・どうした?じゃない!先生はたいしたことない、大丈夫だって言ったが・・・俺はこのままお前を失うかと思った」
聞くと自分が倒れてから救急車を呼んで見てもらったと聞かされ驚いた。
それから朝まで寝ていたらしい。
「・・・・・・・・で、ここは・・・・?」
明らかに自分のベッドじゃないのはわかる。
ふとミケの後ろから声がかかる。
「病院の病室。ゆうまの職場だ」
ひょっこりと顔を出したのはアヤトだ。
「ゆうま、風呂につかりすぎ!疲れと風呂でのぼせただけだと。ゆうまを早く休ませてやれってこっちが叱られたくらいだ。自己管理くらいしろ!あと、水嶋(ゆうまの専属医)が薬、飲んでないと言ったら寝てる時に一回、注射した」
「そっか・・・」
ゆうまは布団から体を起こしながら答えた。
何気に頭をさわると出てたケモミミもしっぽも注射をしてもらったおかげか無くなっていてゆうまはほっとした。
やはり苦手はかわらない。
「・・・・・・・・なあ、ゆうま?ところで、聞きたいけど一体、何人隠し生徒いるんだ?」
急にその話をミケからふられ、ゆうまはびくりとなった。
「・・・う・・・あ・・・どこから知ったんだ!?」
別に隠してるつもりも訳もなかったが自分の仕事の都合上、家には連れて来ていない生徒が何人かいたのは事実だった。
それが何故か知らないはずのミケが知っていて戸惑った。
「アニマル部のシオン先生が他にも何人かいるって教えてくれたぞ?」
そう答えたのはアヤト。
アヤトも聞いたらしく知っていた。
「隠し生徒がいるのは聞き捨てならない。ゆうまは俺にだけは隠し事なんてしないよな?だから、そのうち教えてくれるんだろ?そんな状態で昼間の仕事(本業)もハードだし、ほどほどにしろよ!」
呆れかえりながらミケも言った。
「うん。ごめん、今度から気を付ける」
何度目かのゆうまの謝罪。
ミケもアヤトもゆうまの無茶ぶりに呆れかえっていた。
が、今度からあまり無理はしないだろうという感じが取れ安心はできた。
ふとゆうまはあたりを見回し、いつもだったらいっしょにいるはずの人物達の姿が足らないことに気がつき落胆した。
「・・・・・・巴衛とレンとハヤテどうしてる?姿が見えないけど・・・・やっぱり、俺って嫌われちゃったかな」
ゆうまは自分が倒れる前の会話を思い出し、悲しそうに布団をきゅっと抱きしめた。
ミケとアヤトは顔を見合わせると何やら意を決したようにそのゆうまの横にミケは腰を下ろし、優しくゆうまの頭をなぜた。
「あいつらは研究所にもどってる。俺達とちょっと言い争いになって・・・会いたいなら連れてきてやろうか?」
「でも・・・・・」
ケモノの血が流れてる自分を嫌がってるんじゃないかとゆうまはとまどった。
「大丈夫だ。何か気にいらない事言ったらお前の愛犬(アヤト)が必ず噛みつく。安心しろ!な、アヤトそうだろ?」
「は!?ミケ、なんで俺が下僕のゆうまの為にそんなことしなきゃならない!俺にゆうまが尽くすならともかく・・・・大体、ゆうま、耳としっぽくらいでうじうじしてるから!どかっとかまえてろ!」
「アヤト、でも・・・・」
「ゆうまはまだ言うか!?お前はケモノハーレムの頂点でケモノ共をモフっとれ!と言ってるんだ。お前に逆らうやつはみーんなモフモフの刑にすればいい!」
「アヤト、ケモノハーレムって何だよ!」
思わずアヤトの言いぷりがおかしくってゆうまは思わずふいてしまった。
「あ。ゆうまのヤツ、やっと笑った」
「そうだな。やっと笑ったな」
ミケもアヤトもようやくいつもの笑顔を見せたゆうまに安心した。
「実はあいつらなりにすごく会いたがってた。大丈夫だと思う。で、お前の事話せばいい」
「うん・・・・・でもちょっと・・・・・」
「不安がるな。何があっても俺が側にいる」
ミケはそう言ってゆうまの頭を優しくなぜると立ち上がった。
「ミケ、アヤト、ありがとう。じゃあ俺、待ってる」
そういうと二人とも病室を後にした。
それをゆうまはじっと見送った。
まだうまく話せるかと言ったらああ言われても不安は隠せなかった。
でも、ミケとアヤトが背中を押してくれてるから先ほどよりは落ち着いてはいられた。

ミケとアヤトが病室を出て暫くすると食事が出された。
が、巴衛、レン、ハヤテのことがあり、ゆうまはどうしても食事を取る気になれなかった。
このままモヤモヤしててもと思い、屋上まで散歩に出ることにした。
病院の屋上はちょっとした庭園になっており、草花が植えてある。
それらを見ながら淵の柵のところで足を止めた。
空は自分の心とは真逆によく晴れてて遠くの山まで見えるくらいに空気が澄んでいた。
太陽の光と風が心地よいくらいに頬にあたっていた。
少し段になっていて少し高い場所に落下防止柵があるのだが履いていたスリッパを脱いで跨いだ。
降りた先は人一人は乗れるくらいの十分な幅があるのでそこに立った。
柵がないのとあるのとでは見え方が違ってゆうまは心地よく感じた。
瞳を閉じて風の心地がいいのを味わってると今まで悩んでいたことが消える気さえした。
が、それはすぐにかき消されることになった。
突然、後ろから大きな悲鳴があがり、ゆうまはびくりとなった。
「うわあああああーん!ゆうまさん、ダメー!!やだやだやだ。ごめんなさい、ごめんなさい・・・おねがい・・・こっちに戻ってきて・・・」
そのまま、後ろから思いっきり抱きつかれた。
自分を拒絶したはずだった巴衛だった。
必死にゆうまの腰にしがみつきながら泣いていた。
ふりかえるとレン、ハヤテもいて驚いた顔をしていた。
当然、ゆうまが大変なことになってるとあわてていた。
「ゆうまちゃん、ご飯も食べずにこんな所にいたの?そこ、あぶないよ?それにみんな心配してるよ?帰ろう?」
「ゆうま、そんなところにいたら落ちるぞ!」
「もう来てたのか?来るの早いな。お前たちのことを考えてた。隠しててごめん。俺にケモノの血が流れてるのは確かだし。嫌われて当然だし、嫌がるのを俺が引き止めてもってちょっと考えて・・・」
アニマル部の人に頼んで新しい先生の元へという案を考えてると伝えようとしたが言う前にハヤテが切り出した。
「ゆうまが会いたがってると聞いたからすぐに来た!」
「ゆうまちゃん、そんな所にいたらあぶないよ?ね、ケモノの血が流れてたってかまわないから俺達に人間のこと教えて!いろいろあったんでしょ?こっちに来て話してよ。本当に落ちちゃうよ?」
「ミケとアヤトからゆうまのこと少し聞いた!言えなかったんだよな。すまない。ずっと側にいる!だから俺達に・・・・・」
又、人間のことを教えてほしいとハヤテは言った。
が、ゆうまは戸惑いを隠せなかった。
ああは言ってるけど本当に自分でいいのか?と。
「・・・・・俺なんかが教えていいの?・・・アニマル部の人に頼んで他の生粋な人間の先生にお願いすることできるんだけど?」
「・・・・・ゆうまさんがいい。じゃなきゃ嫌だ!」
巴衛が泣きながらではあったがそう答えた。
が、不安に変わりはないのだろう、腰に抱きついた手はしっかりと放さなかった。
「悲しい顔しないで。ひとりぼっちにしないから。なんかね、ゆうまちゃんじゃない人に教えて貰っても調子狂いそうなんだよね。やっぱり隣にいてくれて笑って教えてくれないとスースーしてオレ、落ち着かないの。だから・・・ね」
いつにもないレンの言葉。
「・・・・・・・わかった。今まで通り教えてあげる。少なくとも人間として生きてるし・・・今迄みたいに俺でもいいのなら・・・・」
ようやくいつもの表情がゆうまからもどってきた。
それを見てようやく3人も安心し、胸をなでおろした。
が、自分たちが思ってた行動とは違い、なんだかゆうまが目を細めたかと思ったらため息をついた。
「ところで、さっきから何!?俺、思いつめてここから落ちる設定?」
「へ!?違うの?」
レンが目を丸くした。
「てっきり・・・」
続いてハヤテも。
「ふぇえ~だって、『ああ見えて心が不安定だし、自殺願望の気があるから何かあってからじゃ手遅れだ!』って騒ぎになってるの聞いたら・・・ぐすっ」
半泣きになりながら巴衛はここに来るまでのできごとを話した。
自分たちのせいでゆうまが自殺してしまうかもしれない!手を離したまま、取り返しのつかないことになって一生、後悔を引きずって生きなくてはいけなくなってしまう。早く探さなくては!と思っていたから。
が、ゆうまはきょとんとして話し始めた。
「・・・・・何それ。マジ?じゃなきゃ、あることないこと吹き込まれてお前ら踊らされてないか?ここに俺が来てるのナースステーションの看護師の連中みんな知ってると思ったけどな?違ったの・・・・かな?」
心配を余所にけろっとしてゆうまは言うと考え込んだ。
「ゆうま、じゃあ何やってるんだ!?」
ハヤテは自分たちが心配してるにもかかわらず、何も無かったようにしてるゆうまに少し怒れてきた。
「ここにいると静かだし、景色が良いから落ち着くなって。このまま羽が生えて鳥みたいに飛べそうかなって。死んじゃうから本当にしないけど。それ以前にさ、昼ごはん出されてもずっと寝てた後じゃオナカに入らないから少し散歩してた」
そう言うとまだいつもの調子がもどってないのか?気分があまりよくないのか?少し弱々しく続きを話しはじめた。
「けど、外へ出たら立ち眩みしちゃって・・・ごめん、実のところ本当にここから飛んじゃいそうだから・・・」
ゆうまは手すりに手をつくとそっと片手をこちらに伸ばした。
助けてほしいと。
この人は何をやってるのか?
理由がわかると3人はがくりと何故心配してたのか?と思えてならなかった。
が、いつものゆうまらしい行動だ。
「スリッパそろえて脱いで柵の外の淵で立って何考えてるんだ!?寝間着を着てるんだし、誰がどう見ても『病気を苦に飛び降り自殺する人』だぞ」
呆れかえりながらハヤテはゆうまの手を取り支え、戻ってくるのを手伝った。
柵の中に戻るとゆうまはぺたりと床に座った。
それに巴衛がよっぽど驚いたのだろう、ゆうまに抱きついて声を上げて再び泣き出した。
「うわああああーん。ゆうまさんが無事でよかったよう」
ケモノの頃、生まれて間もなくからゆうまの手で人工飼育されていた彼はあれからずっと唯一家族と言っても過言ではないゆうまを自分達の言った言葉で失ってしまうのではないかと後悔と心配と不安にかられていた。
それが一気になくなり、涙が止まらなくなってしまったのだ。
それを優しく抱きしめてゆうまは巴衛の頭をなぜてやる。
「そうだね。心配かけてごめん。あと、あの事もごめん。どうしても・・・隠しておきたかった。嫌われるって思ってたから」
ゆうまは今まで言えなかったのを彼らにあやまった。
「もういいよ。ゆうまはゆうまだしな」
「ごめんね。ゆうまちゃんのこと、嫌ったりしないよ!ただ、ちょっとびっくりして・・・」
「そうだよね。ゆうまさん、お部屋に帰ろう。みんな心配してるよ」
「じゃあここは俺がゆうまちゃんをお姫様抱っこして~」
ぼかっ!
「嫌だ!俺は男だよ?なんでお姫様抱っこなわけ!?どうしてもっていうならハヤテの方がいい!」
「なんでにいちゃんよくって俺ダメなのー!!」
「どうしても!なんかさ、お前に抱きつくとすっごく身の危険感じる。男なのに妊娠しそうだし!」
「何それー!!ゆうまちゃん、ひどいよう」
「ん~たしかにレンに抱きつかれると危険な気するかな。いつも発情期ぽいもんね」
「ぎゃー!!巴衛ちゃんまでー!」
「レン、日頃の態度が物を言うんだぞ!さ、ゆうま王子、危険なオオカミほっておいて部屋へ帰りましょう」
ハヤテはそう言うとひょいっとゆうまを両手で抱き上げた。
それにゆうまは手をハヤテの首に巻きつけた。
これではどこをどうみたってお姫様のような感じだ。
男同士なのに。
「そうだね。心配させちゃってるみたいだし、部屋にもどらなきゃな」
抱きついたゆうまはハヤテの顔を見つめニコリと笑った。
それに発狂したのはレン。
「あああああー!!ゆうまちゃんずるい!なんでにいちゃんはお姫様抱っこよくって俺はダメなのお~」
目の前で自分の兄と片思いの彼が仲睦まじくしてるから焼きもちも焼きたくなる。
「ん~何故だろうね?ね、ハヤテ♪」
「ゆうま、じらさないでレンにわかりやすく俺が『恋人』だってストレートに言った方が良い」
笑いながらハヤテも言った。
「うそおおおおおー!にいちゃんとゆうまちゃんがこ、こいびとー!?そんなあ~」
がっくりとレンはそのまま床に座り込んだ。
完全に片思いの相手が兄に取られたと兄の大切な人になってたと知り、ショックで眼から涙がにじむ。
「ひゃあああああ~ハヤテさんとゆうまさんがー!?じゃ、じゃあミケ兄は!?どうなってるの!?」
当然、巴衛もこうなると驚く。
知ってるかぎり、どちらかと言うとゆうまとミケが仲良く二人でいるのは見かけるがこれは初耳だったからだ。
二人の反応を見てハヤテもゆうまもクスクスと笑いだした。
「冗談だよ。俺の本命はミケ。俺はね、兄弟いないからハヤテみたいな年上で優しいお兄さんに憧れるの。で、甘えちゃいたくなるの」
「なーんだ。びっくりしたぁ~」
気がつけばいつもの雰囲気に戻っていた。
そのまま、病気のゆうまを気遣い、病室に戻った。

病室に戻ると看護師達が心配していた。
「もう!ゆうま先生、ご飯食べずにどこほっつき歩いてるんですか!?うまくいかなかったり、落ち込むとすぐ屋上の柵乗り越えて景色眺めに行くんですから!自殺する気がなくてもこれじゃ、誰がどう見ても『仕事を苦に自殺しようとしてる医師』なんですから!やめてくださいよ!」
女性の看護師の甲高い声が病室に響いた。
先ほど自分たちが言った言葉と似てる気がする。
「そうそう!せめて柵の中にしてください!それに今回はゆうま先生は『患者』なんです!明日まで仕事の事なんて一切忘れてベッドでおとなしく寝てて下さい!何かあっても僕たちが看護しますから!」
女性の看護師につづき、男性の看護師もため息を漏らしながら言った。
看護師たちは口調は怒っていたがゆうまの無事な姿を確認するとほっとした様子でいつもの仕事に戻った。
幸い、ゆうまは明日にでも退院できると会話で知り生徒たちは安心した。

「ゆうまちゃん、ところでゆうまちゃんってどんな動物の血が入ってるの?」
遅い食事を取ってるゆうまにそれを切り出したのはレン。
「え?」
その質問にゆうまは驚いた。
聞かれると思わなかったから。
が、レンはケモノの血が入ってると知ったからには知りたくて仕方がなかった。
「そういえば、気になるな。あ。でも言いたくなかったら別に無理して言わなくてもいいが・・・・」
ハヤテは今まで隠してたこともあって言いたくないのではないかと気をまわした。
「んーゆうまさんってイメージ的になんだろ?」
それに巴衛も気になり、首をかしげた。
「ぱっと見た目じゃ当てられないよ。難しいから・・・・」
そんな彼らをゆうまはながめながら答えた。
その様子を見ながらゆうまの獣の血の部分について知ってるアヤトとミケは顔を見合すと面白くなりそうなので黙って見てることにした。
「そう言われると余計に当てたくなるな」
そう言ったのはハヤテ。
ゆうまのケモノの部分の種族はなんでしょう!というちょっとしたクイズ大会みたいな感じになってきた。
「なんだろうね?ゆうまちゃんって小さくってふあふあで~かっわいいイメージが強いんだよね~」
レンがそう言うと3人ともうなずいてる。
「なんだそれ!?そんなこと言われたことないぞ?」
どう思われてるのか?
ゆうまは思わず目が点になる。
小動物かとでも思われてるのだろうか?と思わずにいられなかった。
「そうそう!で、かぷってかみたくなる感じ?俺達、肉食だからな~」
もともとオオカミのハヤテは言った。
捕食したくなるようなイメージなのだろうか?とゆうまは考えた。
「ゆうまさんってこう小さい生き物かな?リスとかうさぎとか?」
考え込みながら巴衛が言った。
それにクスクスとアヤトとミケは笑い出した。
「まあゆうまはそう思われても仕方がないな」
と、二人してうなずいてる。自分たちもそう思ってたから。
ゆうまはハズレ!と言うと「んなわけないよ。大体、小さくてかわいくないって!」と、答えた。
「何!?小動物じゃないのか?」
「それ意外すぎる!」
「じゃあ、今、研究所で扱ってない種族?」
3人は再び考え込んでしまった。
「扱ってないと言えば扱ってないな。けど、扱ってるといえば扱ってる」
さあなんでしょ?とゆうまがそう言ったところでクイズ大会は終了となってしまう。
おかしすぎて答えをいう人物がいたからだ。
「ゆうまは犬と狼の掛け合わせだぞ」
そういった方を振り返るとアヤトだ。
アヤトは元々ゆうまの飼い犬だったから知っていて当然だ。
「え!?何それ」
三人は驚いた声を上げた。
「じゃあ、小さい犬みたいな?」
慌てた様子でレンが言った。
「レン、多分デカい犬だと思うぞ!抱きかかえたときに腕の中にすぽっと入るような小さい犬だったら交尾する時にナニがどう入るんだ!?オオカミは大型犬くらい大きさあるし、無理だろ」
ハヤテが言うとそりゃそうだとうなずきが起こる。
「それ以前に、オオカミとイヌの掛け合わせって何!?そんなことできるの?種族違うでしょ!」
レンも驚きが隠せない。
「狼とか犬とかって感じじゃないよう。ゆうまさんって言ったら~かわいい小さな動物じゃないの?」
巴衛はやはり、ゆうまのイメージは小さな動物だということが消せないでいた。
「ミケと同じこと言わないでくれ!あいつも知った時に同じこと言った」
ゆうまはため息をもらした。
なんで自分はそう思われてしまうのだろうと思えてならない。
「だろ?だけど現実だぞ。ゆうまの飼い主の海里と由良が調べ上げたしな」
「アヤト、俺はあいつらの飼い犬じゃないって!血は繋がってないけど親子だからね」
ゆうまは再びため息を漏らした。
そして、改めて自分のケモノの部分について教えることにした。
普段だったら教える気もないくらいに嫌なのに、彼らが元々ケモノで自分と同じくケモノの耳と尻尾があって出るのを知ってるからだろうか?
それとも一緒に住むうちに心を許すことができる存在になってるからだろうか?
真相は謎だけど、この子達だったら大丈夫だろう、安心だろうと思え、話すことにした。
「俺にもよくわからん部分があるけどさ、ウルフドックっていうんだ。まあ分類的にはイヌの扱いになってるけど。どうやら研究所で当時、実験体として飼ってたらしい。それが何らかの形で外に出すことになったとかなんとか?で、俺はそれのクオーターらしいんだよ」
「とは、聞いてるけど仕事柄か?最近、何となくそうじゃない気はする。擬人の実験体は何が起こるかわからないから外に出さないんだよな。死ぬまで大切に研究所内で管理されて生活するんだよ。なのに外に出すかなって。それに俺の本当のおじいさんに当たる人はずっと隠し通してた感が。で、俺の本当の親もそれに気がつかなくて突然変異のバケモノあつかい。しまいにゃ俺を動物として売りさばいてさ。だから、何らかの方法で逃げ出したか…誰かによって持ち出されたか…知っていたら俺の事、めちゃくちゃ嫌わないと思うしな」
ゆうまは目を曇らせた。
「親はどうもなくても飛んで俺が遺伝子異常おこして。根本的にはお前たちと同じだと思うけど、俺の場合、疲れて耳と尻尾が出たら寝ても治らないの。暫く何日か出たままとかさ。」
「で、薬でいつも抑えてるんだよな」
アヤトは獣だったころ、ゆうまの傍にいたころを思い返しながらうなずいた。
「そういうこと。『場所柄、おじいさんの故郷になるんだし、耳と尻尾出して歩いてる子たくさんいるし、誰が見ても何とも思わないから大丈夫』と言われてる。けど俺、耳と尻尾を見られるのやっぱり苦手だから」
「そのことだけど、ゆうま・・・」
急に声がかかり、声の方を見ると、ペットボトルのお茶を持ったミケが入口で立っていた。
そういえば、さっきから姿が見えなかった。
そっとそのペットボトルをゆうまの食事をしてる机の上に置くとミケは真剣な目をしていた。
「な、なに?どうかしたの?」
「リハビリというやつしないか?さっき水嶋先生(ゆうまの専属医兼仕事の仲間)に会って聞いた。それすれば耳と尻尾出して生活しても大丈夫だって聞いた」
「は?無理、無理!絶対嫌だ!!お前に言ってあるだろ!耳と尻尾出して生活って俺にとって裸を見られながら生活するのと変わらないくらい恥ずかしいから嫌だって!」
「あ、そうか。じゃあ・・・・」
そういうとミケはにやりと笑うとそっとゆうまの耳元で言った。
「俺も今夜から耳と尻尾出して生活を一切やめる。いいのか?ゆうまは俺のモフモフ尻尾無いとぐっすり寝れない体質じゃなかったか?」
「え!?・・・それは・・・」
「でも、耳と尻尾出して生活は裸を見られる並に恥ずかしいんだろ?じゃあ俺も出して生活はしないようにしなきゃな」
「あう・・・でも・・・」
「あ。リハビリしないっていうなら・・・当然、俺の腹の毛でいつもみたいに顔うずめてモフモフしながら寝るの禁止にしなきゃな」
「・・・・・・・・」
そのまま、ゆうまはだまってしまった。
近頃、ミケの獣姿にはまっていていつもいっしょに寝ていた自分の行動が逆手に取られた。
当然この会話は他の生徒には聞こえてないが二人がひそひそやってるのは気にはなる。
しばらく考えたままのゆうまだったが不意に腹をくくったかのように声をあげた。
「わかりました!わかりましたよ!ミケの言うとおり薬抜いて耳と尻尾出して生活するようにリハビリ受ければいいんでしょ!ずっと嫌だって言ってるのに・・・みんなそろって・・・・研究部も医療部と共同プロジェクトでこんな遺伝子異常の先祖返りに一発で効く薬をさっさと作ればこんなことにならないのに!」
怒ってはいるようだがなんとか、ミケが言ったことをゆうまが飲んでくれたようだ。
最後の方は起こりもしない八つ当たりではあったが。
「良い子だ。じゃあいつも通りな。大丈夫だ、もう昔とは違う」
ミケは子ども扱いするようにゆうまの頭をなぜた。
「そろそろ行く。お前はもう少しここで休んでろ」
「わかった。すぐに帰っても良いと思うけど・・・ちょっと様子見も入ってるんだろうな」
ゆうまはため息をもらし、食べきった皿を前に本当は一緒に帰りたかったがそうはいかないとわかってても寂しく思った。

帰り道、アヤトが首をかしげていた。
「おい、ミケ?親が言っても誰が言っても聞かなかったのにどうやってあのゆうまを意図もあっさりと言い聞かせた!?」
「俺の毛で取引した」
「は?」
それを聞いて一堂、目を丸くした。
何を話していたのかは他の生徒にはわからない。
が、それでいいのか?疑問だがミケ(恋人)の威力はすごいことがよくわかった。
明日、ゆうまの退院となる。




つづく
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